ハンドメイドアクセサリーの材料としてよく使われている真鍮。
真鍮はイエローゴールドのような金色ですが、それと同時にアンティークのような雰囲気も持っているのが特徴です。
そんな理由からか真鍮のファンが多いのは納得ですが、あまり知らないことも多いですよね?
そこで今回は、真鍮とはどのような材料なのか、そのお手入れ方法などを紹介していきます。
目次
アクセサリーに使われる材料真鍮とは
ジュエリーやアクセサリーに使われる金属は、プラチナ・金・銀と色々ありますが、その中でも真鍮の主な特徴は合金であるということではないでしょうか。
金や銀はそれ自体の名称ですが、真鍮は
銅と亜鉛を混ぜた合金です。
展延性(伸ばしたり薄くしたり)に優れている点が、さまざまな分野で利用されている理由だと思います。
実際に金属を加工してみると、「思ったほど固くない」と感じる方も多いです。
ハンドメイドに興味のある方は実際に真鍮で指輪を作ってみてくださいね。
この真鍮のように、銅の合金というのは幅広く利用されていて、身近なものでは硬貨やドアノブ、伝統工芸品や彫金の分野でも日本独特のものとして使われています。
その他の銅の合金の一例↓
赤銅(しゃくどう)・・銅に3~5%の金を混ぜたもので青紫色を帯びた黒
紫金銅(しきんどう)・・赤銅より少し多めに金を加えたもので紫色
朧銀(ろうぎん、おぼろぎん)・・銅3に対し銀1の合金を四分一(しぶいち)と呼び、色は銀灰色。
(四分一の中にもさらに種類があります。)
上記は独特な色金(いろがね)の一部です。
そして、このような合金はそのままではなく、最後に煮上げ(緑青と硫酸銅を溶かした湯で煮て好みの色を出す作業)という工程を経て黒味や灰色などの独特の色味に仕上がります。
伝統工芸品の壺や茶器・刀の装飾や帯留めなど、なんとも言えない味のある色味が特徴です。
変色した真鍮のお手入れ方法
真鍮のアクセサリーなどは、使っているうちに色が変わっていきますよね?
あの正体は酸化銅です。
酸化銅の被膜が表面を覆ってしまうのがその理由です。
また、緑青(ろくしょうと呼ばれる銅に出る錆)が出てしまう場合もあります。
古い十円玉が緑色になっているのを見たことありませんか?
綺麗に変色して味のある場合は良いですが、汚く変色してしまうこともよくあります。
というわけで、日々ジュエリー製作を生業にしているプロが、真鍮製品のお手入れ方法を紹介していきます。
お酢と重曹を使う。
アクセサリーを適当な容器に入れお酢に浸します。
こんな感じでドボンと入れてしまいます。
分かりにくいかもしれないので、幅の広いリングで試してみます。
変色してしまった真鍮のリング
分かりやすいように半分だけ浸けてみました↓
5分ほどでこれくらい変わります。
よほど酷い変色でなければ10分ほどで変色は綺麗になっていると思います。
お酢は酸性なので、重曹と水を混ぜたペースト(重曹2:水1)で軽くこすり中和する。
そうするとさらに綺麗になります↓
ここまでくると全然違いますよね?
最後は重曹もしっかり洗い流し、水分を拭き取る。
これで終了です。簡単ですよね?
金属磨きで磨く
先ほどまでは真鍮の柔らかい雰囲気を残したお手入れ方法でしたが、ピカピカにしたいなら金属磨きでこする方法も。
ウィノールという研磨剤を柔らかい布に少量つけ磨きます。
顔が映るほど光りますよ^^
磨き終わったら最後にしっかり中性洗剤などで洗い流してくださいね。
メッキ
これはもうお手入れというよりリメイクといった方が良いかもしれません。
メッキというとペリペリ剥がれるものというイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、安価なものに使用しているものとは違います。
ジュエリー業界でもメッキは使用されていて、K18のホワイトゴールド製品は銀色に見せるためロジウムメッキが施されています。
ホワイトゴールドという名称ですが金の合金ですからね、若干黄色みが残るのでロジウムメッキをかけるのが一般的。
ホワイトゴールドってメッキなの?と思うでしょうが、ロジウムはとても高価な金属なんです。
プラチナよりも高価な金属で、2020年9月現在でなんとプラチナの約13倍高いです。
少し話がそれてしまいましたが、真鍮には金メッキを施すことが多いですね。
メッキをかけるとゴールドの色味になりますので高級感が出ます。
・買ってはみたけど真鍮のお手入れが面倒・・
・飽きたからイメチェンしたい
そんな方はメッキをかけてしまうのもおススメの方法です。
もちろん自分でメッキをかけるのは大変ですから、専門の業者にお願いしましょう。
※もしお願いするなら変色したままではなく、上記の方法でキレイにしてから出してください。
あまり知られていませんが素人でも専門の業者にお願いできますし、1個当たり数百円でメッキをかけられるんですよ~
真鍮の色味をイエローやシルバー、ピンクゴールドにしてしまったりも可能です^^
メッキをかけたいなら少し探せばいろいろ見つかると思いますが、
一応ここにもメッキをかけられる業者さんを紹介しておきます。
〒110-0016 東京都台東区台東3-22-5
メッキの種類 | 形状・価格 | 形状・価格 | 色味 |
---|---|---|---|
K24メッキ | リング700円 | パーツ600円 | 濃いイエローゴールド |
K18メッキ | リング700円 | パーツ600円 | 薄いイエローゴールド |
ピンクメッキ | リング700円 | パーツ600円 | ピンクゴールド |
ロジウムメッキ | リング600円 | パーツ500円 | 銀色 |
〒110-0016 東京都台東区台東4-18-12
メッキ種類
① | 金メッキ(K24色) | ⑤ | ロジウムメッキ |
② | 金メッキ(K18色) | ⑥ | ブラックメッキ |
③ | 金メッキ(K14色) | ⑦ | ガンメタ |
④ | ピンクゴールドメッキ | ⑧ | 銀古美 |
シーフォースは、1個400円~です。
どちらも価格はほぼ変わりませんが、業者によってメッキに使用する液が違うので、同じ名称の色でも仕上がりに違いがあります。
品物の大きさによっては価格が変わる場合がありますので、先に確認してくださいね。
興味がある方は一度試してみると良いかもしれません。
まとめ
今回は真鍮に絞って説明してきました。
数種類のお手入れ方法から~メッキをかけて色味を変えてしまう方法まで、いくつか紹介しましたが参考になったでしょうか?
こまめにお手入れするのが面倒だという方は、使用後に柔らかい布で拭いてからなるべく空気に触れないように保管しておくと変色を遅らせることができますよ。